近畿の水瓶、日吉ダム
今日、仕事が早く終わり、少し保津川の上流に有る日吉ダムを見に行って来ました。
このダムは、南丹市日吉町に位置し淀川の支流の一つである桂川中流部に当たるダムです。
このダム建設によって日吉町の188世帯が水没する事となりました。
24年の長きに渡る話し合いの結果建設されたダムです。
保津川(桂川)は、古くから暴れ川で、亀岡市街地も大雨や台風の度に床上浸水を経験され
治水対策は念願だった様です。
保津川遊船にとってダムがもたらす影響は、夏場の渇水が解消された点です。
今から15年程前に遡りますが、まだ日吉ダムが稼働してしていない時に保津川が渇水に見舞われ夏場に40日間運休を余儀なくされました。
保津川下り最大の激流である獅子ヶ口でさえ人が歩いて渡れる程の渇水を経験したそうです。
ダムの無い時は一気に増水し、また短期間で水位が下がったと引退した先輩は言っていました。
今から6年前の秋に台風23号が近畿に上陸し、各地に甚大な被害をもたらしました。
保津川遊船社屋も床上1mも水没しました。
その時は、船頭全員の緊急招集が掛かり60隻程有る船を総出で陸に上げる作業に当たりました。
今思えばダムが有るから安心と高をくぐっていたのかも知れません。
自然は侮ってはならないのだとその時思い知らされました。
今、現在日吉ダムは、近畿の治水、水瓶としての責務をになっています。
ですが、23号台風でダムが有るにも関わらず亀岡市街地の一部が床上浸水に見舞われました。
今、桂川(保津川)各所で、急ピッチで堤防のかさ上げ工事をされています。
古くから桂川(保津川)流域に住まわれる皆さんの念願だったのです。
ですが、日吉ダムの建設で188世帯の方々の住まいがダムによって水没した事は、忘れてはなりません。
この方々の協力のお陰で、今の安全な河川整備が推移しているのだと。
保津川遊船は、桂川(保津川)河川改修工事に伴い、今現在有る社屋の場所から移転致します。
これからも、安心、安全をモットーに皆様に愛される保津川下りを目指していきます。
taka