船士詩 ~30~ 紅雪
保津絵巻 墨にさしたる 紅雪かな
ほづえまき すみにさしたる べにゆきかな
今日は雪降る保津川となりました。
船溜まり(舟の係留場)には、氷が張り、舟を出すのも一苦労!まるで砕氷船!!(笑)
出航時は雪が止み、水墨画に朱を落としたような優美な景色を楽しみ・・・
のはずが・・・
保津峡に入ると、粉雪、細雪、そして牡丹雪へと・・・
視界を遮るほどの雪、ゆき、ユキ、Snow ・・・
お客さまに「寒かったら交代しましょうか?」って尋ねても、誰も代わってくれません(笑)
だって、お座敷暖房船でぬっくぬく・・・ですもんね!
我ら船士は、竿をさす手もかじかんで、ほぼ感覚なし(泣)
しかし、小倉山に近づくと、だんだんと晴れ間がのぞき・・・
甘美な小倉山とご対面!
刻一刻と、移りゆく天候、映りゆく景色。
雪の保津川。
保津絵巻最終章へのいざない。
今日のお客さまは、ほんとよかったですね。
雪の保津峡、なかなか拝めないものなんですよ。
それではまた、保津絵巻第〇章でお逢いしましょう!
船士魂