船士詩 ~61~ 春鏡
身支度の たどたどしきや 春鏡
みじたくの たどたどしきや はるかがみ
今日の保津川は、燦々とした日差しが射し込み、風は涼しく、水は澄み、新緑の映える絶好の舟下り日和となりました。
この時期の保津峡の若葉たちが、水面に映る様は、どこか、新入生や新社会人を思わせます。
鏡に映る自分をみつめ、
一年生の、名札をつける、その手つきのたどたどしさ。
新社会人の、ネクタイを結ぶ、その手つきのぎこちなさ。
ちょっと頼りなさげな姿が初々しくもあり、未来にむけてちょっと背伸びしているような溌剌とした姿が微笑ましく感じられます。
そんな初々しき新緑をまといし保津峡に出逢えるの今だけ・・・
船士魂