真剣なまなざしと安堵の背中
保津川より愛をこめて( *^ ^*)
本日の保津川も雪どけ水の影響で豪快な舟下りとなりました。
豪快な波しぶきは、舟下りの醍醐味ですが、舵を持つ船士にとっては楽しみでもあり、ちょっと不安なものです。
特に経験の浅い船士であれば、心臓がバクバク(笑)するほど緊張するものです。
この私も若い時、よく足が震えたものです。。。なぜなら舵1本にみなさんの命をあずかるのですから。
この真剣なまなざしを見よ!(笑)
普段は冗談ばかりの船士も、川の流れ、風の向きや強さ、川底の岩の位置を読みながら慎重に時に舟を操っていきます。
まだ4年目の船士ですが、先輩に時には怒られ、時にはけなされながら操船技術を覚えていきます。
決して誉められることはありません。技術向上にゴールはありません。
いくら先輩に口で教えてもらっても、本当の技術は自然と舟と自分との対話の中でしか生まれてきません。
舟に乗らない時でも、川の流れ、岩の位置を頭の中でシュミレーションし、何回、何百回と下るのです。
そして年間何回ともない増水した川に自分の力を試していきます。
その連続の毎日。。。
そして終着の嵐山の渡月橋。
無事に舟下りを終えたことにホッと胸をなでおろします。
みなさんにとっての渡月橋と私たちにとってのそれはちょっと違った趣きなんですよ。
舟下りのゴールは渡月橋ですが、私たち船士にとってはゴールではありません。
技術と経験には決してゴールはないのです。。。
そして、帰りの電車の中での先輩の説教(笑)と自らの反省が待っているのです。。。
船士魂