船士詩 ~8~ 巌苔
山紅葉 川の巌苔 の生すまで
やまもみじ かわのいわおこけ のむすまで
藤原定家が小倉山の山荘で選んだ
小倉百人一首
こんな一首が詠み込まれています
小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば
今ひとたびの みゆき待たなむ (貞信公)
“ 小倉山の峰の美しいもみじ葉よ、おまえにもし心があるなら、
もういちど天皇が御幸されるまで、散らないで待っていてほしい ”
乳白色の丹波霧
保津峡の山紅葉
そして、苔むす巌
保津峡ができてから
幾星霜の時を経て
保津峡の四季彩のモザイクが
桃源峡へといざなう
“ 保津峡のもみじ葉よ、巌に苔が生すまで、
ゆっくりと彩りつつ、散らないで待っていてほしい ”
船士魂