船士詩 ~53~ 山笑う
嵐山 亀山小倉 山笑う
あらしやま かめやまおぐら やまわらう
山笑う[画品、郭熙四時山「春山淡冶にして笑うが如く、夏山蒼翠として滴るが如し、秋山明浄にして粧うが如く、冬山惨淡として睡るが如し」]春の芽吹き始めた華やかな山の形容。冬季の淋しさに対していう。笑う山。〈季春〉。(広辞苑第六版)
昨日4月4日は、前日の春嵐が嘘のような雲一つない素晴らしい天気でしたね。
一雨ごとに、春は深まり、保津峡は桜と深緑に彩られています。
かつての川湊「古浜」の桜は満開。
保津川の守り本尊「不動明王」の桜も見頃です。
「女渕」の桜は5分程度でしょうか。
朝一番に陽が注ぐと言われる「朝日の瀬」の桜は見頃ですね。
約9年前に船頭衆によって植えられた「船頭桜」も見頃です。
小倉山、嵐山の山桜も見頃を迎えつつあります。
山桜が咲き始め、楓の芽吹きの始まった保津峡は、四季の中で一番の華やぎを魅せています。
保津川下りの下船場を降り、亀山公園の展望台に登ると、様々な色に彩られた嵐山、そして小倉山を一望できます。
桜と深緑に彩られた嵐山・桜谷。
山笑う。
山が笑えば、心まで和らぎ、舟の上での船頭の語りが、仲間との語りが、お相手との語りが、華やかな心へと誘います。
船士魂