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船頭だより
歴史ブログ

伝源頼朝像 高雄神護寺

(伝源頼朝像 神護寺蔵)

上の写真は見たことがあるでしょうか?

僕の小学校の時代には源頼朝と教えてもらいました。

しかし、最近では「伝」がつき、

『伝源頼朝像』

といわれています。

昔から、そう伝えられているが、確かではないということです。

京都神護寺の所蔵されているのは源頼朝像だけでなく、平重盛像、藤原光能がりは神護寺三像といわれ国宝に指定されていますが、

源頼朝の肖像画は実は足利直義で、平重盛の肖像画が足利尊氏であるという説をたてている学者さんもおられます。
その根拠に、頭の冠が鎌倉時代末期以降しか見られないことや、太刀が毛抜型になっているもの13世紀~14世紀のものと考えられています。
つまり、源頼朝がいた時代の衣装ではないということなのです。

ですから、今の歴史の教科書の中には「伝」という文字をつけたり、源頼朝の名前を出さずに「鎌倉時代の肖像画」として紹介されるところもあります。

僕が、この肖像画を観ていた時、神護寺のご住職らしき方が、肖像画について説明されておられ、
「神護寺と足利幕府との接点が薄く、頼朝、政子からの神護寺あての手紙が残っていることなどから、この肖像画が源頼朝と考える方が妥当です。」

「NHKなどが、あまりにも新説を重んじるところがある。」
と言っておられました。

僕は、ただただ、この肖像画を眺めておりました。

やっぱり、迫力があります。
頼朝像は、縦143cm、112.8cmもありますから迫力もありましたし、なんといっても美しい。

本当に見とれてしまいました。

さすが日本美術の最高傑作とされる肖像画です。
平重盛像もヨーロッパで高い評価を受け、ミロのヴィーナスやモナ・リザと引き換えに渡仏しルーブル美術館で展示されたこともあるようです。

源頼朝・平重盛かどうかはわかりませんが、非常に歴史的価値のある作品であることは間違いありません。

 
さて、
この源頼朝像をはじめとする国宝は、5月1日から5日まで虫払いのため、
一般に公開されています。(この期間しか見れません。)

神護寺 宝物虫払い

JR嵯峨野線「円町駅」JRバス「山城高雄」下車
 

 

 

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