京都学園大学の学生さんが保津川でフィールドワークを実施。
6月2日(水)晴れ渡る保津川にて「京都学園大学・人間文化学部・歴史民俗学科」の一回生さんとスタッフとして二回生の方、先生方三名の
総勢40名の学生さんたちが保津川の歴史や、川の現状を学んだり、また一回生ということで親睦を深めておられました。
当日は、午前9時半に保津川下りの乗船場に集合で、私、保津川遊船エコグリーン委員長の開会の御挨拶に始まり、保津川の歴史や、注意事項を聞いて頂き、いよいよ船に乗船です。
一行は、2隻に分かれての乗船となります。
まず始めに保津小橋の清掃作業を学生さんにして頂きます。
今、保津川は先月の23,24日と降り続いた大雨の影響で現在の水位より3メーターも上昇し、水位が平常に戻った今、至る場所に有りとあらゆるゴミが漂着しています。
その現状をまず分かって頂きたくて1時間程の清掃を草木をかき分け農業系の肥料袋、コンビニやスーパー、ディスカウント店などのレジ袋、空き缶、
ペットボトル、タイヤ、冷蔵庫、ベビーバス、とにかく大雨の後は、まるで埋め立て処分場状態です。
その現状を見たりゴミを拾ったりと経験された事で、母なる川「保津川」の危機を救う何か良い対策が無いかを議論して頂ければと思います。
1時間ほどの清掃で土嚢袋50袋を拾う事が出来ました。
みんな、黙々と頑張ってくれてました。
そして、船に戻り乗り込みます。
再度出発です。
この時点で11時を過ぎていて、体力も使ったのでお腹が空いたと思います。
昼食を頂く場所は、保津小橋から1時間下った鵜飼の浜です。
途中、女縁に立ち寄り昨年12月に植樹した桜が鹿により倒されていましたので少しの時間船を停めて待って頂きました。
鵜飼の浜に到着し、お弁当を美味しく頂きました。
1時間ほどの昼食の後は、周辺の漂着ゴミの清掃をして頂き、10分ほどで土嚢袋に10袋とタイヤ1本を拾い集める事が出来ました。
来た時よりも美しく、美しくして気分が良いですね~。
さて、鵜飼の浜清掃を終え船へと乗船です。
次に目指すは奥の段ノ瀬です。
この場所では、曳き船体験です。
保津川下りの船は、昭和23年まで嵐山から、亀岡までを綱で水量によって4時間半から5時間掛かって曳いて帰った歴史が340年有ります。
かつての船頭衆が曳いて帰った体験を学生さんたちに挑戦して頂きました。
まずは、船頭たちがお手本をお見せしたあと三人が先頭(先綱)真中(後綱)最後尾(中綱)に配置して、
いざ、曳き船です。
エコグリーン委員会の船頭の指導のもと綱を手に学生さん達は様になっていました。
綱を曳くだけでは、岩場に船が乗り上げるので竿で川底を差しながら綱曳きとの呼吸を合わせます。
学生さん皆さん体験され暑さのせいか皆さんお疲れモード?
そして、またまた奥の段ノ瀬周辺の清掃です。
この辺りには、流れて来た空き缶が砂浜に打ち上げられていたり、レジ袋が草木に引っ掛かっていたりと・・・
すっかり奇麗になり船に乗船です。
次に目指すは保津川を開削された角倉了以翁が晩年過ごされた「千光寺大悲閣」にお参りに伺いました。
保津川の歴史を知るには角倉了以翁の木像が御まつりされている千光寺さんにお参りに行く事で了以翁の
偉大な功績がわかります。
また、大悲閣の登り小口に「松尾芭蕉」も大悲閣の俳句を残されています。
「花の山、2町登れば大悲閣」
千光寺の住職さんに角倉了以翁の御話をして頂き、真剣に聞き入る学生さん。
東山を一望して、いよいよ下山です。
最後に京都学園大学の教授が、角倉了以翁、その息子素庵の功績を学生さんにお話しされました。
最後の最後に櫂引きを体験したり、竿を差したりと体を持って経験されました。
学生さんたちにとって、どんな1日だったでしょうか?
随分と疲れたでしょうね。
学生さんは、これから4年間の長い様で短い学生生活、決して何事にも諦めずにチャレンジ精神で立ち向かって下さい。
そして、学生生活をエンジョイして下さい。
昨年に続き今年も保津川をフィールドワークの場所に選んで頂き誠に有り難う御座いました。
エコグリーン委員会一同